自然豊かな環境が魅力の那須エリア。「那須どうぶつ王国」は東北自動車道の那須高原SAから約15分、那須ICから約30分でアクセスできる。仙台方面からは白河ICで降りると約20分でアクセス可能。公共交通機関の場合は東北新幹線の那須塩原駅からシャトルバスが1 日１往復出ているので車が無くても安心だ（事前予約制）。園内では那須の大自然の中で暮らすどうぶつたちに出会うことができる。どうぶつをガラス越しに観察できるほか、直接触れ合えるコーナーやパフォーマンスの観覧も随所に設けられているのがうれしいポイントだ。

正面ゲートを入ってすぐの場所にあるのが、今年7月に新設された「リスの森 ~Squirrel Forest~」。生息地を再現した森の中で、13匹のニホンリスがのんびりと過ごす様子を間近で見学することができる。ニホンリスの別名は森の忍者と呼ばれており、体と同じくらい大きなフサフサのシッポでバランスを取ってジャンプしたり、木を駆け下りる様子は臨場感たっぷり！ エサのマツボックリやクルミを食べたり、巣箱の中に顔を入れてシッポだけ出す姿など、どの瞬間もキュートでとにかく目が離せない！ リスが活動する時間帯は午前中がメインだそう。元気なリスを見たい方はぜひ朝から訪れてみて。

トラの中で最も体が大きく、寒冷地を生息地としていることから「シベリアトラ」とも呼ばれているアムールトラ。現在飼育されているのは秋田からやって来たオスの令くん（3歳）。体長は約３メートル！ 檻の中ではなくガラス越しに動き回る様子を見学できるのでとにかく迫力満点だ。至近距離だからこそ見ることができる美しい縞模様や体毛の長さにも圧倒される。タイミングがよければお昼寝や立ち上がっている姿が見られることも！ トラは怖いというイメージもきっと覆るはずだ。

ネコ科のどうぶつの中でも世界最古の種類であるマヌルネコ。なんと1500万年も前から生息しているというから驚きだ。マヌルとはモンゴル語で「小さいヤマネコ」という意味。一般的なネコと比較すると目の位置が高く、耳が頭の横に離れて付いているのが特徴だ。くるっとした丸い目ともふもふの柔らかい毛並みが何とも愛くるしいが、エサには馬肉やマウスを食べるという野生どうぶつらしいワイルドさも兼ね備えている。現在は３頭のマヌルネコが飼育されており、それぞれ表情や顔つきが異なるところにもぜひ注目してほしい。SNSでも話題になっており、マヌルネコのために訪れる来園客も増えている。

東京ドームの約10倍の敷地内に、世界中のどうぶつが600頭以上暮らしている「那須どうぶつ王国」。どうぶつの展示だけでなく、ツシマヤマネコやライチョウなど日本固有種の保護や生息している環境保全にも積極的に取り組んでいる。広報戦略室の係長・平野さんに見所を伺った。「どうぶつが本来生息している環境を再現して飼育しているので、自然に近い状態でのびのびと過ごしている姿を見学することができます。どうぶつとの触れ合いを通じて生態系や環境についても関心をもっていただけたらうれしいです」